相談者
と、いった相談に返答します。
はじめまして、公務員試験アドバイザーの江本です。
本記事は国家公務員の仕事や試験内容などに関する情報をまとめています。
- 県庁職員を目指している→「県庁・政令市職員になりたい!試験内容や倍率を紹介します!」
- 市役所職員を目指している→「市役所職員採用試験 勉強時間はいつから、どれくらい?【情報まとめ】」
- 警察官を目指している→「これから警察官になるために必要なこと【採用試験のまとめ】」
- 消防官を目指している→「2分でわかる消防官のなり方!|消防士採用試験とは」
こんなツイートをしています。
公務員=市役所の職員とだけ思っていませんか?
身近にいないだけで公務員の職種って幅広くあるんですよ。
例えば裁判所の事務職員も公務員ですよ。国家公務員ってやつです。
— 江本@公務員試験アドバイザー (@emotokomin) August 28, 2019
国家公務員という職種について深堀していきます。
この記事を一通り読むことで、
- 国家公務員の種類
- 国家公務員の試験内容
- 国家公務員の日程
などを知ることができますよ。

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国のために働く公務員 国家公務員の種類
日本の公務員には「地方公務員」と「国家公務員」の2種類があります。
地方公務員は市役所の職員や県庁職員のことをいいます。
国家公務員は文部科学省や警察庁職員などのことをいいます。
国家公務員には、
- 総合職
- 一般職
の他にも、
- 国税専門官
- 労働基準監督官
- 財務専門官
- 裁判所職員
- 食品衛生監視員
- 外務省専門職員
- 防衛省専門職員
- 刑務官
- 海上保安官
- 入国警備員
と、いった職種の採用試験が実施されています。
国家公務員 どんな職種があるの?
国家公務員の職種は主に3種類に分けることができます。
- 事務系
- 技術系
- 公安系
国家公務員 事務職はどんな職種がある?
- 国家公務員 総合職・一般職
- 国税専門官
- 財務専門官
- 労働基準監督官
- 裁判所職員
- 外務省専門職員
- 防衛省専門職員
国家公務員 技術職はどんな職種がある?
- 電気・電子
- 機械
- 土木
- 建築
- 物理
- 化学
- 農学
- 林学
国家公務員 公安職はどんな職種がある?
警察官や消防官など決められた地域で住民を守る仕事のほかに国民を危険から守る職種があります。
- 海上保安官
- 刑務官
- 皇宮護衛官
- 自衛隊
国家公務員は地方公務員に比べると、サービスの対象が1つの県・市から国になるわけですから転勤などがあります。
しかし、国のために働いているというやりがいや誇りはすごいものではないでしょうか。
国家公務員って聞くと難関試験のイメージを持つかもしれません。
しかし、総合職を除けば誰でも合格できる水準にいくことはできるので、興味をもったら挑戦してみましょう。
国家公務員 年齢制限とかどうなってる?
公務員試験は就職試験なので受験するためにある程度の条件があります。
受験するうえで確認しておきたい項目は、
- 年齢制限
- 学歴
- 専門性
国家公務員 年齢制限
すべての試験で年齢制限があります。
受験できる年齢は翌年4月1日時点で22歳~30歳までの人です。
国家公務員 学歴
試験は、
- 大学卒業程度
- 高校卒業程度
の2種類あります。
国家公務員 専門性
土木や建築などの技術職を受験する場合、工業大学を卒業などの専門性を要件にしている場合が多いです。
受験区分に応じた専門試験も実施されるため、専門性に関係ない学部から受験することは困難ですね。
国家公務員の試験内容は?
国家公務員も他の公務員試験と同じように筆記試験と面接試験が実施されます。
受験する職種によって少し異なりますが、主な試験は次のとおり。
- 基礎能力試験(教養試験)
- 専門試験(多肢選択)
- 専門試験(記述)
- 論作文
- 個人面接
最近の公務員試験は「面接試験」が重視される傾向にあります。
しかし、国家公務員はまだまだ筆記試験の配点が1番高い傾向なので、筆記試験で高得点を取ることが合格への近道ですね。
国家公務員 基礎能力試験(教養試験)ってなに?
基礎能力試験(教養試験)は受験者の「思考力・判断力を問う」ために出題されます。
試験区分に関係なく出題があり、「一般知能分野」と「一般知識分野」の2つで構成されています。
一般知能分野は公務員試験で特有の科目で計算問題や文章読解問題が中心。
一般知識分野は中学校~高校までに勉強してきた科目が出題されます。
とにかく科目数が多いので早めの対策が必要です。
詳しくは下記ページでまとめています。参考にしてください。
国家公務員 専門試験ってなに?
専門試験は受験者の「専門性」をみるために実施されています。
基礎能力試験と違って、受験する区分(職種)によって出題内容は違うので注意が必要です。
例えば、事務系の国家公務員で出題される専門試験は、
- 憲法、民法、行政法などの法律科目
- 経済学、財政学、会計学などの経済科目
- 政治学、行政学、社会学などの行政科目
などがあります。
ほかの試験区分は次のとおり。
電気 | 電磁気学 電子回路 電子工学 |
---|---|
機械 | 材料学 熱工学 機械設計 |
土木 | 測量 土木施行 土木計画 |
建築 | 建築構造 建築設備 建築法規 |
農学 | 作物学 園芸学 栽培学 |
化学 | 物理化学 分析化学 無機化学 |
詳しい出題科目については実施要領を確認しましょう。
また、専門試験はマークシート形式と記述式の2種類があります。
記述式の場合、専門知識を使って論じる試験なので、知識+文章力が必要なことを覚えておきましょう。
詳しくは下記ページでまとめています。参考にしてください。
国家公務員 論作文ってなに?
論作文は受験者の「知識力や人間力」を客観的に判断するために実施されています。
グラフやテーマを読み取って、自分の考えや社会的背景を論じる試験です。
例えば2019年の国家公務員一般職の論作文は次の内容でした。
我が国は、「日本再興戦略2016」において、キャッシュレス決済の普及のよる決済の利便性・効率性の向上を掲げ、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催等を視野に入れたキャッシュレス化の推進を示してる。さらに、2017年6月に閣議決定された「未来投資戦略2017」においてはKPIとして、2027年6月までにキャッシュレス決済比率を4割程度とすることが新たな指標として掲げられた。
1 キャッシュレス化のメリット・デメリットを述べた上で、我が国がキャッシュレス化を推進する必要性や意義について、あなたの考えを述べなさい。
2 (1)に照らして、キャッシュレス化を推進するためにはどのような取組が必要となるか、あなたの考えを具体的に述べなさい。
受験者の知識量によって出来が変わってくるので、書けない人は注意が必要です。
配点はあまり高くありませんが、論作文で不合格になる人もいます。
苦手意識が強い人は早めに取り掛かるようにしましょう。
国家公務員 個人面接ってなに?
筆記試験で満点が取れても、最終的に面接で評価されないと合格することができません。
個人面接では、
- 志望動機
- 自己PR
を中心に20分~30分ほど質問をされます。
大学時代にがんばったこと、苦労したこと、乗り越えたことなどを具体的に話せるように考えておきましょう。

国家公務員 試験日程はいつなの?
2019年(令和1年)に実施された国家公務員の日程は次の通り。
日程 | 試験 |
---|---|
4月20日 | 衆議院法制局職員 総合職 |
4月28日 | 国家公務員 総合職 |
5月3日 | 参議院事務局職員 総合職 |
5月4日 | 衆議院事務局職員 総合職 |
5月6日 | 参議院法制局職員 総合職 |
5月11日 | 裁判所職員総合職 |
裁判所職員一般職 | |
衆議院議員事務職職員 一般職 | |
自衛隊幹部候補生 | |
5月18日 | 国立国会図書館 総合職 |
国立国会図書館 一般職 | |
6月9日 | 国税専門官 |
財務専門官 | |
労働基準監督官 | |
法務省専門職員 | |
食品衛生監視員 | |
航空管制官 | |
防衛省専門職員 | |
6月15日 | 外務省専門職員 |
6月16日 | 国家公務員 一般職 |
高卒など詳しい日程は「【2020年度】公務員試験 日程一覧~併願を考えよう!」を参照。

国家公務員の配点
国家公務員の配点は専門試験>基礎能力試験>個人面接=専門記述、論文と設定していることが多いです。
地方公務員にくらべると、筆記試験重視の傾向が強いです。そのため専門試験重視の対策をするようにしましょう。
試験ごとの配点は、次のとおり。
試験名 | 基礎能力試験 | 専門試験 | 個人面接 | 専門記述 | 論文 |
---|---|---|---|---|---|
国家一般 | 2 | 4 | 2 | 1 | |
国税専門 | 2 | 3 | 2 | 2 | |
労働基準 | 2 | 3 | 2 | 2 | |
裁判所 | 2 | 2 | 4 | 1 | 1 |
国家公務員 倍率はどれくらい?
国家公務員の倍率は低下傾向にあります。
理由は、
- 専門試験があるので勉強の負担が増える
- 転勤があるのでなりたくない
- 地元で働きたい人の増加
などにより、受験者数が減っているからでしょう。
逆にいえば、本気でなりたい人はチャンスともいえますね。
「【最新】国家公務員の倍率一覧~受かりやすい試験はどれ?」でまとめています。

国家公務員のまとめ
国家公務員は試験の種類が多く、それぞれ傾向が違うため早めに準備をはじめる必要があります。
まずは、どの試験を第1志望にするのかを決めて対策をはじめましょう。